ホーチミン市のあの廃墟ビルの正式な名称はコレだった。
ベトナムのサイゴン発展のシンボル的にビテクスコ・フィナンシャルタワーというビルがよく写真などで紹介される。
その脇にビテクスコと必ず一緒に写ってしまう位置に、万年工事中の廃墟のようなビルがある。 ホーチミン市に住んでる人なら誰でも知っていて、みんないつ完成するのだろうかと。10年以上何も使われず放置されているあのビルだ。
先日、東南アジア1の高層ビル、Landmark 81 が完成して、ベトナム名物であるビルのボヤ騒ぎ早速を起こしていて、そのあたりのビルの資料をあさっていたところ、あの廃墟ビルのことが引っかかった。 あの、廃墟は、Saigon One Tower(サイゴンワンタワー) という名称で、2007 年に工事が着工されたようだ。
そして、見ての通り10年たった今も放置になっている。
2007年8月の時点でこの話があったようだ。
竣工は2010年末の予定
3年で完成を予定していたようだ。
2012年03月時点ではもう完成すると思われていたらしい。といっても予定の2年遅れである。
2009年の着工から80%余りまで施工が終了しているが、資金不足により4年近く建設途中のまま放置されている。
2015年の12月時点でこの状態。ということは、着工自体が2年遅れて始まったということか。
プロジェクト再開とか言っているが、どうみてもそんな気配すら無かった。
やっと不良債権として処理されることが決まったようだ。 これが 2017年8月 の話。これまでこういう処理をする法律がベトナムには無かったらしい。
これだけでなく、マンションやビル投資の詐欺や見切り発車プロジェクトは他にも山程あって、社会問題になっているっぽい。 日本人街である Lê Thánh Tôn 通りを進むだけでも、やたらでかいジャングルジムみたいなコンクリートの骨組みだけの何かとか、外壁まで出来たがそこで終了しているホテルっぽい何かとかが普通に見つかる。
2018年04月の展開として、差し押さえで処理したビルを売却するというところまで来ているようだ。 入札の受付があったようだが、後続のニュースが無いということは誰も応じてないようだ。
確かに、これを買ったとしても、80%の出来と書かれているが、実際には躯体と外壁の一部があるだけで、内装などはまったくない。 ここからプロジェクトを立ち上げ直して完成まで持っていくにはかなりの金が必要だろう、さらに完成してもそれを運用しないといけないのだ。
10年前とは想定される状況も変わってきていて、それも難しいのでは
【2020-10 追記】 2020年も後半に入っているが、未だに廃墟のまま放置である。
- 作者:内藤 忍+GTAC
- 発売日: 2014/04/23
- メディア: 新書
- 作者:一般社団法人 アジア太平洋大家の会 & 一般社団法人 日本賃貸経営業協会
- 発売日: 2013/02/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)