いかにして「宝くじ」を撮影しているか?印刷物を綺麗にブログに載せる方法
たまにどうやって宝くじ画像を持ってきているか質問があるので、メモ代わりに書いておく。 宝くじ画像は全部自分で買ったやつを1枚1枚デジカメで撮影している。
手順としては、単に Adobe Lightroom の使い方なのだが、紙を電子データとしてきっちり取り込む際の手順としても使えるのでメモ。
宝くじを撮影する
これが元画像である。
画像は RAW で撮影するので厳密には元画像ではないのだが、元はこんな感じで取れている。
撮影は、壁に白い紙を貼って、そこに両面テープで宝くじを貼っている。両面テープは指で触って少し粘着力を落としておく。 こうすると複数の撮影の時にその交換が楽になる。
床に置いて撮ると、カメラの影が入ってしまうので別途照明が必要になってしまうので壁に貼って撮影する。 照明は特に無しで蛍光灯の光だけで撮っている。
画質優先で撮っているので、三脚を使い ISO200 で固定、絞り込む(F8 以上)に設定にする。 レンズを望遠端で使い、距離をとる。(広角側は歪みがデカイので)
カメラはファインダーは使わずライブビュー撮影でプレビューを10倍に拡大しマニュアルフォーカスでガチにピントを合わせて撮影する。
形状補正
撮った RAW 画像ファイルを Lightroom に取り込んで現像する。
レンズプロファイル補正
まず、レンズのプロファイル補正を使って自動的に歪みを調整する。これで直線が直線として補正される。 レンズのプロファイルは JPEG の EXIF から取得するので自動である。 Lightroom ならメジャーどころのレンズは大体おさえてあるだろう。
水平垂直の修正
次に、変形の項目で「ガイド付き」を選び、宝くじの周りの白枠と色の部分の境界にガイドを入れて(基準としたい部分をクリックして線を入れる)補正する。 このガイドを上下左右全部に入れる。こうすると大体形状が綺麗に整う
宝くじ自体の縁をガイドに指定しないのは、白のバックに白の枠のの境界が見えにくいのと、 宝くじ自体が綺麗に裁断されていないので、それを基準にすると逆に内側の印刷された線が画像に対して傾いてしまうからだ。
切り取り
宝くじだけになるように画像を切り取る。切り抜きツールを使って宝くじの大きさぴったりに切り抜く。このときに縦横比のロックを外しておく。
ガイドによる補正を行っておけば、縁をピッチリ合わせて切ることができるはず。 合わなかった場合、縁を多めに切り飛ばしてしまう。そもそも宝くじの裁断自体がまともじゃないので特に切れてもOK
画質を上げる
次に「ディティール」の項目を使って、宝くじの画質を上げる。
背景の設定
画像をイジる前に Lightroom 自体の背景の設定をしておく。 人間の目は明るさがかなりこの背景に左右されるので、なるべく写真が使われる状況(今の場合ならこのブログ)の背景と同じような明るさの背景に設定したほうがよい。 そうしないと、明るく補正したつもりが、ブログに貼り付けるとなんだか暗いみたいなことになってしまう。
環境設定→インターフェース→背景→メインウィンドウ の設定を実際に使う状況の明るさに合わせる。 このブログは背景白のデザインを使ってるのでホワイトに設定する。
明るさの調整(仮)
とりあえず暗いのので、露光量を調整してそれっぽく明るくする。背景を白にしているので、どのぐらいにすればいいかわかりやすい。
カラーノイズの軽減
カラーノイズを除去する。 カラーノイズは高感度ISOにした場合によく画像に入ってくる。本来の色とは違う色が特に単色の面に混じってくるモノだが、今回は低感度で撮影しているので特に問題無い。 しかしこのカラーノイズ軽減は画質にほとんど影響しないので、適当にガバッとオマジナイ的に補正してもいいだろう。
輝度ノイズの軽減
単色のはずなのに、そこにツブツブの模様が入ってしまうのが輝度ノイズである。
この輝度ノイズの軽減を行う。特に色で塗りつぶされた文字のあたりを拡大し、ノイズ出を見ながら低減する。この機能を使いたいがために Lightroom を使うようなものである。 それほどこの機能による画質の向上はデカイ。
これがノイズ軽減前。数字の塗りつぶしの中にツブツブがあるのが確認できる
塗りつぶしの部分につぶつぶがなくなるぐらいまで「ノイズ軽減」をかけるとこうなる
ツブツブがなくなりなめらかになっている。悪くいうとちょっとボケた感じになった。
普通の写真はこのノイズ軽減をかけすぎると細部が潰れて、塗り絵みたいな画像になってしまうのだが、 宝くじは殆どにおいて元々低画質の絵(細部が無い)であることが多いのでこれを結構適用してもそこまで画質の劣化は無い。 逆に印刷物っぽくノッペリしてよい
シャープ化
次にシャープを使って画質を向上させる。これを適用することで、色と色の境界線がはっきりして締まった画になる。 逆にこれを利かせすぎると、ノイズ軽減とは逆で境界面の周りにツブツブのノイズが乗っかってくるので加減が必要である。
まずガバッとシャープにしてみる。文字の境界面がバッキリとなる代わりに塗りつぶし面にモヤっと何かノイズが出てきている。
自分の場合は、まず、ちょっとツブツブが出るぐらいまで利かせる。その後に「半径」という項目を調整する。 これを調整すると境界面のツブツブが減らすことができる。
面の部分のつぶつぶはマスクというパラメータを操作すると低減することができる。
調整した結果こうなる。
画質調整
ここから基本補正の項目を使って画質を調整していく。
明瞭度を少し上げる。これも全体にビシっと絵を締める効果があるが、やりすぎると色が黒っぽく濁るので宝くじの場合はホントに少しだけ上げる
次にハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベルを使って大体の明るさを整える。宝くじは全体的に白っぽいのであまりないのだが、上のヒストグラムを見て黒が振り切っている場合は黒レベルを上げてギリギリおさまるように補正する。宝くじの場合は、全体的に明るめのほうがよいのでそのように振る。ハイライト、シャドウは好みで弄る
彩度を調整する。自然が写っているなら「自然な彩度」だが、宝くじの場合は普通の彩度をちょっとキツめに上げる。
次に彩度の個別調整を行う。ここで彩度が足りないなと思った色を持ち上げる。ここで上げる色は大体面積の狭い色である。 宝くじは黄色赤系の面積が広い傾向があるので、大体、緑とか青を持ち上げることが多い。
実際よりもちょっと色がキツめになっているが、ブログで使うならこのぐらいの華やかさがあったほうがよい。
書き出し
最終的な JPEG に出力して終了
補正前。適当切り取り。
補正後。
やっぱりこのぐらい補正すると映える。ちょっとのひと手間でブログのクオリティが大幅に上がるのでお試しあれ。
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